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This is a read-only archived version of wiki.centos.org

最終更新日: 2019年9月26日 / 翻訳更新日: 2019年10月1日(JST)

CentOS Stream の発表について

本日(9月25日)、CentOS Linux 8 のソフトウェアパッケージをベースとした CentOS Stream が利用可能になりました。CentOS Linux 8 のソフトウェアパッケージと最新の Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 8の開発版カーネルの組み合わせに基づいて利用可能です。詳しくは アナウンスメール をご確認ください。

CentOS Stream は、現在の Fedora Linux のアップストリーム開発と Red Hat Enterprise Linux(RHEL) のダウンストリーム開発の中間に位置するローリングリリースのLinuxディストリビューションです。これは Red Hat や他のオープンソース開発者とユーザーが対話しながら、RHEL の将来のマイナーリリースに貢献するための明確なパスです。 これは RHEL の将来のメジャーリリースのための Fedora の既存のコントリビューションパスとうまく組み合わせられます。

今後数か月にわたって、CentOS Project と Red Hatの開発チームは、RHEL の次のマイナーリリースに向けて進行中の開発を反映するために、CentOS Stream のパッケージの更新を開始する予定です。この取り組みにより CentOS Project が RHEL プラットフォーム開発サイクルの一部に組み込まれました。

この期間中、コミュニティのサポートにより、Red Hat と CentOS Project は、CentOS Stream を急速に進化させ、現在および将来の CentOS ディストリビューションユーザーのニーズに応え、開発者が興味深くなる新しい方法で支援できるようにするために必要なプロセスを整備します。より広範なプラットフォームへの貢献を支援します。

以前は、CentOS Project を介してアップストリームに貢献する方法はありませんでした。 CentOS Stream により、この変更が行われます。Fedora Project のオペレーティングシステム開発者とのより強力で直接的なコネクションを確立でき、ディストリビューション作成自体へのフィードバックループを削減できます。 RHELが計画および作成されているときに、世界のすべての開発者の声の多様性を部屋に持ち込みます。

CentOS Stream の導入とビルドの際に、必要に応じて CentOS ディストリビューションのユーザー支援をします。メーリングリストは こちら です。

1. なぜ CentOS Stream を作ったのか

Red Hat の支援により、CentOS Project は、Special Interest Groups (SIGs) のフレームワークを作成し、それぞれの技術分野で開発と拡張を行いました。このアプローチは充分に機能しますが、新しいマイナーリリースが出てくる頃には、かなりの数のパッケージ群が発生します。 CentOS Linux を RHEL からの厳密なダウンストリームとして使用すると、マイナーリリースごとにディストリビューションの複数の部分に大規模なアップグレードが行われ、更新されたパッケージに対して CentOS 側でリビルドするときに SIG の遅延と互換性の問題が発生することが多く、変更差分の可視性がありません。CentOS Streamは、これらの問題の解決に役立ちます。

1つ目の理由に、ディストリビューションと SIG のコンテンツを大量にリビルドと必要性がなくなります。更新は一括バッチ形式から開発パッケージのストリームに変更されるため、より頻繁に更新は行われますが、600〜700個のパッケージではなく、一度に変更されるパッケージの全体的な変更は少なくなります。そして、一度にすべてを更新します。

2つ目の理由として、これはRHELの開発パッケージにパッチと変更を提供するためのパスです。コミュニティはPull Requestを送信し、コメントを追加し、機能がRHELに到達する前にユースケースについてのディスカッションに参加することにより、機能と修正を検討する機会があります。これによりコミュニティは以前は利用できなかった方法でRHELのプロセスをテストし、貢献できるようになります。

最後に、オープンソース開発エコシステム全体で特に有用なこの新しい方法は、Ansible、oVirt、RDO などのCentOS Stream 上に構築された階層化プロジェクト、およびその動作を下支えするSIG、RHEL に入ってくるものに対してパブリックに開発する方法を提供します。RHELは、追いつくためにスクランブルするのではなく、さまざまなパブリックCIインフラストラクチャで使用できるプラットフォームを数か月待つのではありません。

インストールメディア

CentOS Stream の最初のリリースは DVD ISO から入手できます。

CentOS をインストールするにあたり、さまざまな種類のインストールイメージが提供されています。あなたがダウンロードする必要のあるイメージは、インストール先のシステム環境によって異なります。これらのイメージは、すべて DVD に焼くか、もしくは USB メモリースティックに dd コマンドで書き込むことができます。

あなたが使用しているイメージがどれかわからない場合は、DVD の ISO イメージを選択しましょう。 これでインストールを行うと GUI インストーラーにて収録されるすべてのパッケージからインストールしたいコンポーネントを選択できます。

インストールメディアのダウンロード後の検証作業

インストールメディアを複製する前に、ダウンロードしたインストールイメージの sha256sum ハッシュ値を検証 してください。

# CentOS-Stream-x86_64-boot.iso: 558891008 bytes
SHA256 (CentOS-Stream-x86_64-boot.iso) = e38192400212796085b7996f21828aa8f8a72d44b64059572eb8c725e13be4cc
# CentOS-Stream-x86_64-dvd1.iso: 8572108800 bytes
SHA256 (CentOS-Stream-x86_64-dvd1.iso) = 559715017959f5967d2b9876bd27f46d8a740e1d02f59dfb8fd5e7114dd5cc79
# CentOS-Stream-aarch64-boot.iso: 518795264 bytes
SHA256 (CentOS-Stream-aarch64-boot.iso) = eadb6a5cff9441088a8c5a203b4e1568ebd4689be3d08ba523c528760200f142
# CentOS-Stream-aarch64-dvd1.iso: 6340927488 bytes
SHA256 (CentOS-Stream-aarch64-dvd1.iso) = d0c1367c42b528ce6735a211c7a6134d4278622362e1dace8c955511f150d3d7
# CentOS-Stream-ppc64le-boot.iso: 565954560 bytes
SHA256 (CentOS-Stream-ppc64le-boot.iso) = 2690f6073c2341cc6f8a703b9fdaae2a4e3654fddb036a095ef75d87d2c96cc7
# CentOS-Stream-ppc64le-dvd1.iso: 7637168128 bytes
SHA256 (CentOS-Stream-ppc64le-dvd1.iso) = c2fe4cbb239a06fadd0d0ae81b57fa2e5f3cf4ceb2fa582f80a74ca734a982b0

CentOS Stream と CentOS Linux 8.0.1905 の違い

リリースノートのこのセクションでは、RHELのマイナーリリースの開発ツリーに基づいてパッケージが進められているためパッケージの参照先について詳しく説明します。

それまでは、このセクションでは2つのディストリビューション間の主要な変更点を文書化し、CentOS Stream が CentOS Linux をどのように推進しているかを示し始めます。

1. Kernel -- kernel-4.18.0-144.el8

CentOS Stream の Linux カーネルは、RHEL の次のマイナーリリースに先んじて投入する最初の部分です。現在使用しているカーネルに関する最新情報については、こちらをご覧ください。

2. その他のリリースノート

細かいパッケージやシステムについて、このリリースノートには記載しません。詳しくは CentOS Linux 8 リリースノート を正としてご覧ください。

助けを得るには

CentOS のユーザーとして、あなたは CentOS コミュニティに助けを求める様々な方法があります。どのようにして参加するかの詳細については、私たちの貢献のページを見てみましょう。

1. CentOS Stream の開発に参加するには

CentOS Stream の開発への参加に興味がありますか?

CentOS Stream についてOSS開発者が議論するメーリングリストは centos-devel です。

CentOS のユーザーとして、あなたは CentOS コミュニティに助けを求める様々な方法があります。どのようにして参加するかの詳細については、私たちの貢献のページを見てみましょう。

2. シグ(SIG)

CentOS には、特定の興味ある事柄についてユーザーが集う シグ (SIG:Special Interest Groups)がいくつかあります。下記の SIG が、すでに存在します。

これらの SIG への参加や、新しい SIG の設立などを、ユーザーの皆様に呼びかけています。例えば、

3. メーリングリストとフォーラム

あなたがこのコミュニティで他のユーザーを助けることができる別の方法は、メーリングリストフォーラム(fora)に参加し、積極的に支援や問題解決をすることです。

4. Wiki とウェブサイト

未熟な CentOS ユーザーでも、あなたの助けが私たちにとって役に立ちます。なぜなら私たちはあなたがどのような問題に行き当たっていたかを知りたいからです。もし、あなたが特定の問題に対する情報を見つけ、それがよりアクセスしやすくなることによって、どれだけドキュメントが改良されるでしょう。この種のフィードバックは他のユーザーにとって、あなたにはそれがあっただろうというのと同じくらい有益であるので、あなたの関わり合いが CentOS をより良くするのに必要です。

従って、あなたが私たちのドキュメントと Wiki の作成に協力し、それらを改良したいなら、Wikiにアカウントを登録する か、または centos-docs というメーリングリストに加入してください。

5. IRC チャット

The CentOS Project のメンテナーは、freenode IRC 上で議論しています。詳しくは IRC wiki article をご確認ください。

謝辞

私たちは、この製品の生産を高めてくれたすべての関係者に感謝し、特に QA チームによって行われた入念な準備を認めたいと思います。夜中、週末、祝日問わず頑張ってくれた貢献者の多くの時間と作業がなければ、我々は、このリリースをこんなに早くリリースできていませんでした。公開 QA テストや商標侵害を見つける作業を手伝ってくれた CentOS コミュニティにも特別な感謝を致します。 このリリースへの貢献者の完全なリストは CentOS Stream をインストールした後に /usr/share/doc/centos-release/Contributors で見ることができます。


2023-09-11 07:23