翻訳更新日: 2010年8月6日(JST)
CentOS 5.5 リリースノート
Contents
最終更新日: 2010年7月30日
1. 翻訳
リリースノートは、下記の言語に訳されています。
Brazilian Portuguese (Português do Brasil) - Cleber Paiva de Souza
Simplified Chinese (简体中文) - Timothy Lee
Traditional Chinese (繁體中文) - Timothy Lee
Czech (Česky) - David Hrbáč
German (Deutsch) - Marcus Moeller
Japanese (日本語) - Tadashi Jokagi Akemi Yagi,
2. はじめに
CentOS 5.5 リリースへようこそ。CentOS は、上位 OS プロバイダー(UOP)1が誰もが使える形で公開するソースを基に作られた企業向け Linux ディストリビューションです。
CentOS は上位ベンダーの再配布ポリシーを全面的に遵守し、100% のバイナリ互換性を目標としています。 (CentOS は主に上位ベンダーの商標とアートワークを除去するようパッケージに変更を加えています)。 CentOS は無料です。
CentOS 5.5 は、CentOS 5 シリーズの5回目のアップデートで、多くのバグ修正や新しい機能性などが加えられています。まず上位 OS プロバイダー(UOP)のリリースノート http://www.centos.org/docs/5/ (または Single Page Release Notes)とTechnical Notes(または Single Page Technical Notes)をお読みください。以下のドキュメントは補足的であり、主に CentOS に特異的な点を扱っています。
3. インストール メディアのハッシュ値 (sha1sum)
-------------------------------------------- i386 media and their sha1sums are: 2ace21ada6705ed2893b651927bca612ac0882a2 CentOS-5.5-i386-bin-1of7.iso febe79c5b42b1b1038ed748500e231dd6565a8e5 CentOS-5.5-i386-bin-2of7.iso f9772b5c9e5bb4d2da748cb6c4c38a4a5c1a2cf9 CentOS-5.5-i386-bin-3of7.iso 0b86a414fadb9f0981ef3cb862aba8b9ace82f76 CentOS-5.5-i386-bin-4of7.iso 8ae4b28c6d551600d6b1eab2677153b5c0d3b1c6 CentOS-5.5-i386-bin-5of7.iso 9a8c36abd230ced70ca600c540c2b06aa6e91497 CentOS-5.5-i386-bin-6of7.iso 4ef1f284961f3e035ec2641cabec86048317939f CentOS-5.5-i386-bin-7of7.iso 48c158fb9446148432a07634b2688915a279580b CentOS-5.5-i386-bin-DVD.iso f86bcef84e2584acc0c9d31a46bc9737347c4616 CentOS-5.5-i386-LiveCD-Release2.iso 37aa393aef7e6aa2d19607f45eeed9ae7e63f0fb CentOS-5.5-i386-netinstall.iso -------------------------------------------- x86_64 media and their sha1sums are: 0c27f508728f6a96f50e4201cd770fe9e57af3e2 CentOS-5.5-x86_64-bin-1of8.iso ff57db0cf9af9bfc65471f49444ea92cdc238347 CentOS-5.5-x86_64-bin-2of8.iso 0faf38976fbf4053180a25f7535d66b084092059 CentOS-5.5-x86_64-bin-3of8.iso b097bf9b747f2d16da00ff29f1e0d40b523b0a55 CentOS-5.5-x86_64-bin-4of8.iso f1179ec875c0b4792e56f660493e82f0aff5e0f3 CentOS-5.5-x86_64-bin-5of8.iso 009892c8de408dc091e5a96b4a4ab213f2d5fe17 CentOS-5.5-x86_64-bin-6of8.iso 9660e63bd06a68ce94fe98defae1a0806ab834ae CentOS-5.5-x86_64-bin-7of8.iso 80c74ca2622b9aee3621a13a0cf6dbdc7743b4ee CentOS-5.5-x86_64-bin-8of8.iso a85d7cd41f49f2146177dae52163d5dca276efc2 CentOS-5.5-x86_64-bin-DVD-1of2.iso bb9a2c140170f10ed854541004539890ef7c68c8 CentOS-5.5-x86_64-bin-DVD-2of2.iso 3a04aa81ef75f329bf245a8c4f02af8137a84fb8 CentOS-5.5-x86_64-LiveCD.iso 231af7ca726557634a1f4d4f57436aab5a75f3b4 CentOS-5.5-x86_64-netinstall.iso --------------------------------------------
4. 既知の問題点
CentOS 5.5 の時点で、x86_64 は 2 つの DVD へ分割されます。OpenOffice (OOo)で追加の言語パックが必要な場合は、DVD iso をループマウントしそこからインストールをするという従来の方法は使えません。「cp -al」を実行した後メタデータの再生成をするか、あるいはシステムの残りをインストールした後に言語パック パッケージをインストールする必要があります。追加の OOo 言語パックが必要なければ DVD#1 のみでインストールが行えます。
CD や DVD のようなローカル メディアからインストールするとき、インストール処理が中断されるので "CentOS extras repository" を選択しないでください。詳細は CentOS バグ報告 #3961 を参照してください。
- プロプライエタリ Nvidia ビデオ ドライバーを使用してシステムをアップデートしたとき、問題に遭遇することがあります。再起動後に X の起動に失敗します。代替手段として、runlevel 3 で起動し、"nv" ドライバーを構成するために system-config-display を実行し、その後に "Nvidea" ドライバーの削除と再インストールをします。
カーネルドライバーを用いたパッケージの削除と再インストールが必要となる同様な問題が、 VirtualBox 3.1.6 をインストールした 5.4 システムで遭遇することがあります。5.3 5.4 から CentOS インストーラーでの 5.5 x86_64 へのアップデート後、5.5 が起動中にハングアップします。問題の修正は VirtualBox の削除と再インストールです。
フォーラムのユーザーによる報告で、x86_64 での Flash オーディオは、アップデート後に処理に失敗します。問題の解決は Flash プラグインの削除と再インストールです。
フォーラムのユーザーが、クラスタリングと rgmanager-2.0.52-6.el5.centos の /usr/share/cluster/vm.sh が 「which」を使用する依存性が不足した結果、ハングアップする問題を認識しています。解決方法は、それが不足するすべてのノードで「yum install which」を実行し、クラスターを再起動することです。
フォーラムのユーザーが、Intel Corporation Mobile 945GM/GMS、943/940GML Express Integrated Graphics Controller を使用して更新したのち、ブラック スクリーンになる問題を認識しています。回避策は /etc/X11/xorg.conf 内のドライバーを「intel」から「i810」に変更することです。
kernel -194 で導入されたパッチは、nVidea コントローラーを使用したシステムで問題を引き起こすバグを含んでいます。このバグはサウンドに関する問題だけではなく、システムの速度低下、ロックアップを引き起こす原因にもなります。Bug#4335 を参照してください。回避策は /etc/modprobe.conf にこの行を記述することです(MSI を無効にするのがキーです):
options snd-hda-intel index=0 enable_msi=0
- 5.4 より前の CentOS からアップグレードする場合、次の手順が勧められています:
yum clean all yum update glibc\* yum update yum\* rpm\* pyth\* yum clean all yum update mkinitrd nash yum update selinux\* yum update shutdown -r now
アップグレード後の LDAP の問題について報告があります。詳細は、「Does 5.5 break LDAP」 にあるフォーラムのスレッドを参照してください。新しい 5.5 の初期設定を含んだファイル etc/sysconfig/ldap です:
SLAPD_LDAP=yes SLAPD_LDAPS=no SLAPD_LDAPI=no
- /etc/sysconfig/ldap ファイルがすでにインストールされている場合、新しいファイルが /etc/sysconfig/ldap.rpmnew としてインストールされ、既存のファイルはそのまま残ります。これは問題となります。/etc/sysconfig/ldap ファイルがない場合は、新しいファイルが /etc/sysconfig/ldap としてインストールされ、slapd が port 386 (port 389) のみを使用することになります。したがって slapd が port 386 のみを使用するようにセットされ、/etc/sysconfig/ldap ファイルが存在していない場合では、アップデート後問題が起きることはないでしょう。その他のケースでは調整が必要となります。
httpd と postgresql84 (supplementary) をインストールする場合、もし httpd (すなわち apr-util と postgresql) が先にインストールされているとパッケージ依存性の問題が起こります。これは postgresql と postgresql84 の間にコンフリクトがあるためです。回避策として、まず postgresql, apr-util, httpd を削除し、postgresql84 をインストールしてから、先に削除したパッケージを再度インストールします。
5. 解決した問題
6. パッケージとアプリケーション
6.1. CentOS 5.4 に比べ新しく 5.5 に追加されたパッケージ
- freeradius2
- gpxe (x86_64 only)
- gsl
- postgresql84
- python-dmidecode
- samba3x
- tunctl
- xz
6.2. CentOS 5.4 に比べ 5.5 でアップグレードされたパッケージ
- acl
- aide
- anaconda
- apr-util
- arpwatch
- at
- audit
- autofs
- automake
- avahi
- binutils
- bogl
- bootparamd
- booty
- brlapi
- brltty
- centos-release
- centos-release-notes
- checkpolicy
- chkconfig
- cman
- cmirror
- coolkey
- cpuspeed
- crash
- cups
- curl
- dapl
- dbus
- device-mapper
- device-mapper-multipath
- dhcp
- dhcpv6
- dmidecode
- dmraid
- dogtail
- dosfstools
- e4fsprogs
- esc
- ethtool
- evince
- exim
- filesystem
- firstboot
- freeradius
- gail
- gcc
- gdb
- gfs2-utils
- gfs-utils
- glibc
- gnome-vfs2
- gpart
- hal
- hmaccalc
- httpd
- hwdata
- ibsim
- ibutils
- ibvexdmtools
- infiniband-diags
- inn
- iproute
- iptstate
- iscsi-initiator-utils
- kernel
- kexec-tools
- kmod-cmirror
- kmod-gfs
- ksh
- ktune
- kudzu
- less
- libaio
- libcmpiutil
- libcxgb3
- libevent
- libgnomecups
- libhugetlbfs
- libsepol
- libvirt
- libvirt-cim
- libXrandr
- libXt
- linuxwacom
- lm_sensors
- log4cpp
- logwatch
- lvm2
- lvm2-cluster
- man-pages
- man-pages-ja
- mdadm
- mesa
- metacity
- microcode_ctl
- mkinitrd
- module-init-tools
- mpitests
- mtx
- mvapich
- mvapich2
- nautilus-open-terminal
- net-snmp
- net-tools
NetworkManager
- newt
- nfs-utils
- nspluginwrapper
- nss_ldap
- numactl
- openais
- openib
- OpenIPMI
- openldap
- openmpi
- openoffice.org
- opensm
- openssh
- oprofile
- pam_krb5
- paps
- parted
- pax
- pciutils
- pcsc-lite
- perftest
- perl-Sys-Virt
- perl-XML-LibXML
- perl-XML-SAX
- pexpect
- php
- piranha
- pirut
- policycoreutils
- procps
- pykickstart
- python-virtinst
- qlvnictools
- qperf
- rds-tools
- readahead
- rgmanager
- rhpxl
- rsyslog
- samba
- sblim
- selinux-policy
- sendmail
- shadow-utils
- sos
- squid
- srptools
- star
- sudo
- sysklogd
- system-config-cluster
- system-config-lvm
- system-config-securitylevel
- system-config-services
- systemtap
- tar
- taskjuggler
- tcpdump
- tcsh
- tog-pegasus
- valgrind
- vconfig
- vino
- virt-manager
- wdaemon
- wpa_supplicant
- xen
- xorg-x11-drivers
- xorg-x11-drv-ast
- xorg-x11-drv-evdev
- xorg-x11-drv-fbdev
- xorg-x11-drv-i810
- xorg-x11-drv-mga
- xorg-x11-drv-nv
- xorg-x11-drv-qxl
- xorg-x11-drv-vesa
- xorg-x11-server
- xorg-x11-xdm
- yp-tools
- yum
6.3. CentOS 5.4 にあったパッケージで、上位ベンダーが 5.5 から削除したもの
- libpfm
- pfmon
6.4. CentOS 5.4 アップデートとしてリリースされたパッケージで、 より古いバージョンが 5.5 インストールメディアに含まれているもの
- gnutls ( 1.4.1-3.el5_4.8 )
- nspr ( 4.8.4-1.el5_4 )
- nss ( 3.12.6-1.el5.centos )
- openssl097a ( 0.9.7a-9.el5_4.2 )
- pango ( 1.14.9-8.el5.centos )
- pidgin ( 2.6.6-2.el5_4 )
- strace ( 4.5.18-5.el5_4.4 )
これらのパッケージは CentOS5.5 のアップデートリポジトリにあります。
7. CentOS が改変したパッケージ
7.1. 上位ベンダーにあるパッケージで、CentOS が改変したもの
- anaconda
- anacron
- basesystem
- bluez-utils
- brltty
- busybox
- centos-release
- Cluster_Administration
- clustermon
- comps-extras
- conga
- crash
- Deployment_Guide
- desktop-backgrounds
- eclipse
- filesystem
- firefox
- firstboot
- gdm
- geronimo-specs
- Global_File_System
- gnome-desktop
- gnome-session
- gzip
- httpd
- initscripts
- kdebase
- kdelibs
- kudzu
- nautilus-sendto
- nss
- ntp
- pango
- pirut
- pm-utils
- procmail
- python-virtinst
- redhat-artwork
- redhat-logos
- redhat-lsb
- redhat-rpm-config
- rgmanager
- rhdb-utils
- rhgb
- setuptool
- specspo
- squirrelmail
- system-config-bind
- tftp
- thunderbird
- Virtualization_Guide
- xorg-x11-proto-devel
- yum
- yum-utils
注記: 変更の詳細は各パッケージの changelog に記載されています。これらのパッケージは、利用規定に従い上位の商標を除くために変更されたものがほとんどです。
7.2. 上位ベンダーにあるパッケージで、CentOS が削除したもの
- redhat-release-5Client
- redhat-release-5Server
- redhat-release-notes
- rhel-instnum
- rhn-check
- rhn-client-tools
- rhnlib
- rhnsd
- rhn-setup
- rhn-setup-gnome
- yum-rhn-plugin
7.3. 上位ベンダーには無く、CentOS が追加したパッケージ
8. コミュニティの参加
CentOS ユーザとして、あなたもいろいろな方法で CentOS コミュニティに貢献することができます。
8.1. シグ (SIG)
CentOS には、特定の興味ある事柄についてユーザが集う シグ (SIG:Special Interest Groups)がいくつかあります。 下記の SIG はすでにできています:
Artwork - CentOS リリースや普及のためのアートワークを製作、改良
Promotion - オンラインやイベントで CentOS を宣伝、普及
Virtualization - CentOS における仮想化の集い
これらの SIG への参加や、新しい SIG の設立などを、ユーザの皆様に呼びかけています。例えば、
- Alpha, S390, Sparc port - 他のアーキテクチャへの CentOS の移植
- Hardware compatibility - 特定のハードウェアに関するフィードバックを提供
- QA - 新しいリリースのテストやバグ除去のヘルプ
- RPM Packaging - 新しい、有用なパッケージを提供
- Translation - ドキュメント、ウェブサイト、Wiki の翻訳
8.2. メーリングリストとフォーラム
あなたがこのコミュニティで他のユーザを助けることができる別の方法はメーリングリストかフォーラムに1つでも参加することです。そして、活発にユーザの問題を解決してください。そして、他のユーザと解決策について議論してください。
8.3. Wikiとウェブサイト
未経験な CentOS ユーザにさえ、あなたの助けが私たちにとって役に立ちます。なぜならば、私たちはあなたがどのような問題に行き当たっていたかを知りたいのです。もし、あなたが特定の問題に対する情報を見つけ、それがよりアクセスしやすくなることによって、どれだけドキュメントが改良されるだろうか。他のユーザにとって、この種のフィードバックがあなたにはそれがあっただろうというのと同じくらい有益であるので、あなたの関わり合いが CentOS をより良くするのに必要です。
従って、あなたが私たちのドキュメントと Wiki の作成に協力し、それらを改良したいなら、Wiki にアカウントを登録するか、または centos-docs というメーリングリストに加入してください。
9. 追加情報
以下のウェブサイトには、CentOS でシステムを動かす人々のための多くの情報が含まれています。
上位のリリースノートとドキュメント : https://www.redhat.com/docs/manuals/enterprise/#RHEL5
http://mirrors.kernel.org/redhat/redhat/linux/enterprise/5Client/en/os/SRPMS/
http://mirrors.kernel.org/redhat/redhat/linux/enterprise/5Server/en/os/SRPMS/
10. 謝辞
我々はこの製品に対するたくさんの人々の協力に感謝します。
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次のサイトを訪れてください。 http://www.redhat.com/rhel/ (1)