CentOS 5.1 リリースノート
Contents
1. 翻訳
リリースノートは、下記の言語に訳されています。
Brazilian Portuguese (português do Brasil) -- Rodrigo Barbosa, Cleber P. de Souza
Czech (Česky) -- David Hrbáč
Dutch (Nederlands) -- Daniel De Kok, Dennis van Onselen
English (English)
Finnish (Suomi)
French (Français) -- Pascal Miquet, Tru Huynh, Pierre Reinbold, Vincent Knecht
German (Deutsch) -- Stefan Neufeind, Andreas Rogge, Andreas Reschke, Marco Witte
Greek (Ελληνικά) -- Dimitrios Chr. Ioannidis
Japanese (日本語) -- Akemi Yagi, Hajime Taira, Masakazu Takahashi
Romanian (Română) -- Manuel Wolfshant
Russian (Русский) -- Nikolay Ulyanitsky, Anton Litvinenko
Spanish (Español) -- Roger Peña, Hardy Beltran
Swedish (Svenska)
2. はじめに
CentOS 5.1 リリースへようこそ。CentOSは、上位OSプロバイダー(UOP)1が誰もが使える形で公開するソースを基に作られた企業向けLinuxディストリビューションです。
CentOSは上位ベンダーの再配布ポリシーを全面的に遵守し、100% のバイナリ互換性を目標としています。 (CentOSは主に上位ベンダーの商標とアートワークを除去するようパッケージに変更を加えています)。 CentOSは無料です。CentOSではPayPalを通じて寄付を受け付けております。プロジェクト開発などの諸費用をサポートするためにも、ぜひ http://www.centos.org をご覧ください。
CentOS 5.1は、CentOS 5シリーズの初めてのアップデートで、多くのバグ修正や新しい機能性などが加えられています。まず上位OSプロバイダー(UOP)のリリースノート http://www.centos.org/docs/5/ をお読みください。以下のドキュメントは補足的であり、主にCentOSに特異的な点を扱っています。
3. 既知の問題点
新しく5.1に加えられた機能のひとつに、システムのclock rateを調節できるカーネルオプションがあります。 このオプションを使いますと、デフォルトの1000HZをvirtual machineに適した100HZに変えることができます。 上位が発表した公式のリリースノートには、オプションの入力は"tick_divider=<option>"で行うとありますが、これはタイプ間違いです。 正しくは、"divider=<option>"です。 注記:タイプ間違いは訂正されました (2008年1月)。
リリース時のx86_64アーキテクチャ用CD isoファイルのうち、CD 1,3,4,5,6に間違ったtimestampがつかわれていることがわかりました。 ミラーサーバー上のCDイメージは正しいものに置き換えられています。 正しいバージョンかどうかをチェックするのに、それぞれのCD上のファイル.discinfoの一行目に1195929648.203590が入っていることを確認してください。
- グラフィカルインストーラを使う場合、システムに搭載されているメモリ量が512MB以上でなければなりません。 メモリ搭載量が512MBに満たないシステムの場合にいくつかの問題が起きます。
- インストーラーは最低でもメモリー量が128MB必要です。システムに搭載されているメモリ量が256MBを下回る場合、テキストインストーラになります。
- インストーラでのパッケージ選択の際に、多くのパッケージを選択した場合は依存性の確認のために多くのメモリを消費します。メモリが少ないシステム、もしくはメモリ使用量に限界があるシステムでは最小限のインストールを行った上で、のちにyumを使いパッケージを追加する必要があります。
- インストール中にCentOS Extras リポジトリにあるパッケージを必要とする場合、システムはインターネットに繋がっている必要があります。そうでなければインストーラはインターネットへの接続を何度も試みます。もしも、ネットワークインストールを行っていない場合で、CentOS Extras リポジトリを参照した場合、ネットワークの設定を行うように促されます。
- CentOS 5.0用に作られた Kickstart スクリプトを CentOS 5.1上で動かす場合、問題が起きる可能性があります。本番系システムに対し、CentOS 5.1で使いあなたのKickstartスクリプトを使い場合、最初にテストを行ってください。
CentOS 5.1のカーネルには、autofsおよびnfsに関する既知の問題があります。これらの問題点では、恐らくCentOS 5.1のパッケージアップデートで修正されるでしょう。詳細な情報、パッチの入手方法は バグレポート (#2448)をご確認ください。 [注記:この問題点は、updatesリポジトリにあるカーネル2.6.18-53.1.4.el5で修正されています。]
nautilus-sendto はlibgaim.so.0を必要とします。 このファイルは、gaimがpidginで置き換えられたため無くなりました。 これは上位のバグです。 こちらbug report 2483を参照してください。
- 起動処理の途中で「Memory for crash kernel (0x0 to 0x8) notwithin permissible range」というメッセージを現れることがあります。このメッセージは新しいkdumpの仕組みから発せられるメッセージです。このメッセージには害がないので無視することができます。
- 仮想化ソフトウェア(Xenなど)を使用すると、libvirtパッケージがインストールされます。このパッケージはCentOS5.1以来、dnsmasqパッケージと依存があります。(dnsmasqは軽量のDNSとDHCPサーバです)。他のDNSかDHCPデーモンにも同じシステムで動かせのであれば、あなたは、dnsmasqがそれらの動作を妨げないことを確認する必要があります。
/etc/X11/xinit/Xsessonファイルの中にTypoがあり、.xsession-errorsファイルにエラーメッセージが書かれます。これは既知のバグ (#2258) として確認されており、CentOS 5.2で修正される予定です。
- Dovecotパッケージをx86_64カーネル上で動かす場合、CentOS 5.1にアップグレードした後に、"login_process_size=64"というパラメーターを設定ファイル /etc/dovecot.conf に追記する必要があります。
Webサーバ設定プログラム system-config-httpd は、httpd-2.0の設定ファイルの記述で書き出してしまいます。これは (バグ #2078)として確認されております。
- yum-securityプラグインは、bugzilla IDと、特定のCVEとアプリケーション開発元のセキュリティアップデートに基づく特定のパッチをユーザにダウンロードさせます。このプラグインはCentOS 5.1では、まだ機能しません。我々は近い将来この機能が動作することを望みます。動くようになった場合、アナウンスを行う予定です。
- yum-utilsパッケージは、UOPによって、CentOS ExtrasリポジトリからCentOS Baseに移動されました。また、CentOS 5.1 では、yumプラグインとして、allowdowngrade、fastestmirror、kernel-module、merge-conf、priorities、refresh-updatesd、repolist、tsflagsが提供されます。
4. 解決した問題
クラスター管理ツールのConga (luciパッケージとricciパッケージ) は、/etc/redhat-releaseを変更しなくても動きます。(問題点 #1931と#2112)
- yumの優先順位は、違うアーキテクチャで優先順位の低いリポジトリからパッケージを正しく保護するように直されました。具体的には、優先順位の低いnoarchのパッケージでi386のパッケージを置き換えようとしたときなどです。
- yum-cronパッケージを更新し、セキュリティ問題を解決してコードを整理しました。
- 64bit版のCentOS 5.1には、32bit版のperlパッケージが含まれます。上位OSの64bit版では、32bit版のperlは削られています。
dist.shはCentOSでディストリビューションとバージョンを正しく報告するようになりました。dist.shは、ディストリビューションのリリースバージョンを識別し報告するスクリプトです。 (#2064)
- yum-metadata-parserパッケージに、Cで書かれたyumのメタデータのパーサーが入りました。メターデータのパースがかなり高速になります。yumの挙動は、ほかに変わりません。このパッケージは、CentOS-5をインストールすると、yumの依存性によりデフォルトでインストールされます。
- チェコ語インストールのときに情報表示が動作するようになりました。
- rhgbは画面サイズに合わせて正しくロゴを表示するようになりました。
5. パッケージとアプリケーション
5.1. 5.0に比べ新しく5.1に追加されたパッケージ
- cpufreq-utils
- crash-devel
- crypto-utils
- dapl-utils
- dnsmasq
- edac-utils
- edac-utils-devel
- finch
- finch-devel
- ibmasm-xinput
- kernel-debug
- kernel-debug-devel
- kmod-gfs2
- kmod-gfs2-PAE
- kmod-gfs2-xen
- libcxgb3
- libcxgb3-devel
- liberation-fonts
- libpurple
- libpurple-devel
- libpurple-perl
- libpurple-tcl
- meanwhile
- meanwhile-devel
- meanwhile-doc
- mozldap
- mozldap-devel
- mozldap-tools
- newt-perl
- nfs4-acl-tools
- openhpi-subagent
- perl-Mozilla-LDAP
perl-TimeDate
- pidgin
- pidgin-devel
- pidgin-perl
- qlvnictools
- sblim-cim-client
- sblim-cim-client-javadoc
- sblim-cim-client-manual
- sblim-cmpi-dns
- sblim-cmpi-dns-devel
- sblim-cmpi-dns-test
- sblim-cmpi-samba
- sblim-cmpi-samba-devel
- sblim-cmpi-samba-test
- sblim-tools-libra
- sblim-tools-libra-devel
- scsi-target-utils
- sdpnetstat
- svrcore
- svrcore-devel
- watchdog
- yum-allowdowngrade
- yum-changelog
- yum-downloadonly
- yum-fastestmirror
- yum-kernel-module
- yum-kmod
- yum-merge-conf
- yum-priorities
- yum-protectbase
- yum-refresh-updatesd
- yum-repolist
- yum-security
- yum-skip-broken
- yum-tsflags
- yum-updateonboot
- yum-utils
- yum-versionlock
5.2. 5.0にあったパッケージで、上位が5.1から削除したもの
- gaim
- gaim-devel
- netconfig
- pump-devel
5.3. CentOSが上位から変更したパッケージ
- yum-priorities (plugin)
- anaconda
- anacron
- basesystem
- bluez-utils
- busybox
- centos-release
- Cluster_Administration
- clustermon
- comps-extras
- conga
- Deployment_Guide
- desktop-backgrounds
- eclipse
- filesystem
- firefox
- firstboot
- gdm
- geronimo-specs
- Global_File_System
- gnome-desktop
- gnome-session
- gzip
- httpd
- initscripts
- kdebase
- kdelibs
- kudzu
- nss
- pango
- pirut
- pm-utils
- procmail
- python-virtinst
- redhat-artwork
- redhat-logos
- redhat-lsb
- redhat-rpm-config
- rgmanager
- rhdb-utils
- rhgb
- setuptool
- specspo
- squirrelmail
- system-config-bind
- tftp
- thunderbird
- Virtualization_Guide
- xorg-x11-proto-devel
- yum
- yum-cron
- yum-utils
注記: 変更の詳細は各パッケージのchangelogに記載されています。これらのパッケージは、利用規定に従い上位の商標を除くために変更されたものがほとんどです。
5.4. CentOSが上位から削除したパッケージ
- redhat-release-5Client
- redhat-release-5Server
- redhat-release-notes-5Client
- redhat-release-notes-5Server
- rhel-instnum
- rhn-check
- rhn-client-tools
- rhnlib
- rhnsd
- rhn-setup
- rhn-setup-gnome
5.5. 上位には無く、CentOSが追加したパッケージ
- centos-release
- centos-release-notes
- perl.i386 (on x86_64)
- yum-cron
- yum-repolist (plugin)
6. コミュニティの参加
CentOSユーザとして、あなたもいろいろな方法でCentOSコミュニティに貢献することができます。
6.1. シグ (SIG)
CentOSには、特定の興味ある事柄についてユーザが集う シグ (SIG)Special Interest Groups (SIG)がいくつかあります。 下記のSIGはすでにできています:
Artwork - CentOSリリースや普及のためのアートワークを製作、改良
Promotion - オンラインやイベントでCentOSを宣伝、普及
Virtualization - CentOSにおける仮想化の集い
これらのSIGへの参加や、新しいSIGの設立などを、ユーザの皆様に呼びかけています。例えば、
- Alpha, S390, Sparc port - 他のアーキテクチャへのCentOSの移植
- Hardware compatibility - 特定のハードウェアに関するフィードバックを提供
- QA - 新しいリリースのテストやバグ除去のヘルプ
- RPM Packaging - 新しい、有用なパッケージを提供
- Translation - ドキュメント、ウェブサイト、Wikiの翻訳
6.2. メーリングリストとフォーラム
あなたがこのコミュニティで他のユーザを助けることができる別の方法はメーリングリストかフォーラムに1つでも参加することです。そして、活発にユーザの問題を解決してください。そして、他のユーザと解決策について議論してください。
6.3. Wikiとウェブサイト
未経験なCentOSユーザにさえ、あなたの助けが私たちにとって役に立ちます。なぜならば、私たちはあなたがどのような問題に行き当たっていたかを知りたいのです。もし、あなたが特定の問題に対する情報を見つけ、それがよりアクセスしやすくなることによって、どれだけドキュメントが改良されるだろうか。他のユーザにとって、この種のフィードバックがあなたにはそれがあっただろうというのと同じくらい有益であるので、あなたの関わり合いがCentOSをより良くするのに必要です。
従って、あなたが私たちのドキュメントとWikiの作成に協力し、それらを改良したいなら、Wikiにアカウントを登録するか、またはcentos-docsというメーリングリストに加入してください。
7. 追加情報
以下のウェブサイトには、CentOSでシステムを動かす人々のための多くの情報が含まれています。
上位のリリースノートとドキュメント : http://www.centos.org/docs/5/
http://mirrors.kernel.org/redhat/redhat/linux/enterprise/5Client/en/os/SRPMS/
http://mirrors.kernel.org/redhat/redhat/linux/enterprise/5Server/en/os/SRPMS/
8. 謝辞
我々はこの製品に対するたくさんの人々の協力に感謝します。
Copyright (C) 2007 CentOS
次のサイトを訪れてください。 http://www.redhat.com/rhel/ (1)